ポイベールベリーダンスとは?
ベリーダンスのベールに、パフォーマンス・ジャグリング道具のポイを組み合わせた新しいベールワーク、ポイベール。
ベールが宙を舞っているような美しい動きは観客を魅了するだけでなく、ポイを回す楽しさも加わりとにかく爽快です。
Poi Veil を理解し、現代のベリーダンスに取り入れるに至った経緯
Poi Veil の Poi(ポイ)の起源はニュージーランドのマオリ族の女性たちのフォークロリックな群舞で使用された道具に由来します。
マオリの文化において”ポイ“の使用は女性だけに限定されていました。
一説には男性の武器使用のための手首の鍛錬用に使用されたとする言い伝えもあったようですが、今ではそれは否定されています。
本来ポイを使用するパフォーマンスにはうたと踊りが伴っていました。
それはうたと言うより語り部による叙事 詩の朗読のようなものでした。
19世紀末から20世紀初頭にかけてマオリ族の文化が注目をあつめ、それがニュージーランドの観光地化に一役買い始めた頃に、”ポイ“はミニチュア タイプになってイアリングや髪飾りなどに作り替えられてツーリスト用の土産物として販売され始めます。
ポイはもともと”harakere”と呼ばれる亜麻の繊維の芯の弾力のある素材が使用されますが、これが撚り上げられて”taura”(コード)となり、片側を大きな結び目で固定され、反対側は小さな結び目がいくらかの重心となって回転するポイの動きに安定感を与えていました。
基本的に”ポイ“は両手使い用のダブルで使用されます。
それに元来の”ポイ“は回転技を競うというより染色しタリ蛍光色のストリングス、さらにはファイアー・ポイなどの形に普及して行きました。
路上芸などにみられる”Juggling”(ジャグリング)は中国では隕石や流星、または稲妻などを象徴し、人間と神秘的な宇宙との繋がりを呼び込む行為とみなされていました。
そういう意味では“ポイ”の使用は見る者の視覚を楽しませると同時にダンサーとそれを取り巻く惑星のような広がりを感じさせる行為に発展するのです。
Izumi 考案のポイベールはベリーダンスに使用されるベールとポイを組み合わせることでベールワークの華麗さとポイによって精密にコントロールされる幾何学的で流体のような美しさを演出し、世界各国で観客の好評を博してきました。
しかもパフォーマンスするダンサー自身にとってもポイベールの使用は、踊りに動きとリズムを与えることでリズムバランスを獲得するのにも優れた手段です。
家庭ではストッキングや自転車のチューブなどの代用で練習することも可能です。
Izumi Poi Veil が出来るまで
●主な Poi-Veil パフォーマンス歴
2011年 5月 Yael Zarka 来日ショー
2011年 8月 PRADAISA presented by MNB @大井町きゅりあんホール
2012年 4月 Jasmine Festival presented by IADA @関内大ホール
2012年 4月 Sandra 来日ショー
2012年11月 Izumi 海外公演 ドイツ ゾンネブルグ劇場
2013年10月 Oriental Road @沖縄 Mod’s
2013年10月 Orit Muftsir 来日ショー
2014年 1月 Izumi 海外公演 シアトルにて 世界初の和太鼓との共演ショー
2014年 8月 Izumi 海外公演 ワシントン DC にて
この他にも国内各地のライブやショーにて多数の Poi-vel パフォーマンスを披露

Yael Zarka 来日ショーにて

Orit来日ショー

Orit来日ショー

きゅりあんホール

ドイツにて
●Izumi と Poi-vel の出会い
※インタビューより
ポイベールに出会ったきっかけは 10 年以上前のサンフランシスコのショーでした。
ただ そのとき見たポイベールはとても単純でベールが手を離れてぐるぐるまわっているだけだったのですが、非常に魅力を感じたので、いつか自分のパフォーマンスに取り入れたいなと思ったのがきっかけです。
その後、海外のダンサーにも習ったのですが、やはりただ回しているだけだったのでオリエンタルベリーダンスに取り入れるにはどうすればいいのかと考えました。
ポイは2つ持ちで、しかもずっと回し続けなければいけない。
でも私はあくまでベリーダンスのベールが主体となる「ポイベール」をやりたかったのでまずポイは1つ持ちにしました。
そして自分で技を考えて試行錯誤して国内で初のパフォーマンスは 2008年くらいだったと思います。
その時は、誰もポイベールを知らなかったのでお客さまはポカーンでした。
今の何?手品?という、ざわめきが楽屋に聞こえたくらいです。
それ以来パフォーマンスを続けてきて、多くの方々から興味を持ってもらい、WSも開催し、少しずつ浸透してきたように思います。
また、ポイベールは先に海外での評価をいただき、各国でパフォーマンスや WS をする機会にも恵まれました。
DVDを作成したのも、行った先で「なぜ DVD を持ってこないのか」とお叱りを受けたのが発売のきっかけです。
今後も、より多くの方にポイベールを楽しんでいただけたら嬉しく思います。
●「ポイベール」というネーミングについて
日本国内では「ベールポイ」という呼び方が先に出回っていたため、※2013 年の Bellydance Japan Vol.24 の小道具特集にも、2個持ちの「ベールポイ」が登場している
パフォーマンスを初めた当初は、一般的に馴染みやすいかと思い、「ベールポイ」と言い慣わしていたが、ポイのダンスで使用する「ベールポイ」と、Izumi 考案のベリーダンスのベールが主体のものと区別するために、2012 年後半より「ポイベール」と名称を統一。
WS のタイトルやショーの際にも「ポイベール」と付けるようにした。
海外でも、「Poi-veil」という名称で呼ばれている。
●Izumi ポイベールの教則メソッド
全く初めての人でも無理なく習得できるポイベールメソッド。
まずはポイの基礎を練習し、それからポイベールの技をマスターします。
基礎ムーブメントの例)
横の壁に対して平行に回す
体に対して平行に回す
床に対して平行に回す
ポイを回しながら歩く
リズムに合わせてポイを回す
ベールを掴む・離す etc…

Izumi Oriental Dance Studio ではポイベール教室を開講しています
全国各地からお問い合わせをいただいていますので、順次、ご指導に伺いたいとも思っていますが、なかなか遠方にまで回りきれません。
そこで地方からのポイベール受講希望者には、Izumiスタジオにて週末または平日昼に、プライベートまたはセミプライベートでポイベールのレッスンを開催いたします。
負担にならない料金設定ですので、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。
〜インストラクター養成コース〜
ポイベールの指導をしたい方へ
指導法を習得するコースです。
受講後、認定証を発行させていただきます。ご自身の指導にお役立てください。
料金・回数ともに負担にならない設定です。
ポイベールは基礎を学ぶことで自分で技術を磨くこともできますし、それを指導の内容に含めることでショーパフォーマンスなどにすぐに活用できる手法となります。